改めましてkitajinです。この記事では、80年代の懐かしの漫画の第二弾を取り上げていきたいと思います。まだまだ素晴らしい漫画が目白押しですので、少し覗いてみていってください。

懐かしの漫画 10選
きまぐれオレンジロード
『きまぐれオレンジ☆ロード』は、1984年から1987年まで週刊少年ジャンプに連載された、まつもと泉先生による青春ラブコメディ漫画です。
本編内容――秘密の超能力一家に生まれた主人公の春日恭介は、超能力がバレて引っ越してきた先で、美少女、鮎川まどかと運命の出会いをする。
後日、転校先で再会した彼女は、学校一の不良少女として知られていた。
最初に出会った時の印象と不良少女とのギャップに戸惑いを見せる春日であったが、ひょんなことから、鮎川の妹分である桧山ひかるに好意をもたれるようになり、優柔不断な性格も相まって、奇妙な三角関係は進んでいくのであった。
オススメポイント――主人公が何故か超能力が使えるという設定で、別になくてもいいような気もするが、そこが普通の恋愛漫画と一線を画すところでもあります。
超能力を活かした回や場面が結構あり、ひかるが春日に惚れるのは、春日がバスケットボールを体育館の端から座りながら投げて、超能力を使ってゴールに入れてしまったのを見たからです。
また、二人のヒロインのどちらがタイプかも当時の男子生徒では意見が分かれるところでした。
鮎川まどかは、女性的で美人で万能、非の打ち所のないヒロインでした。一方の桧山ひかるは、ボーイッシュで素直で一途、おっちょこちょいで可愛らしいところが魅力的でした。
名門多古西応援団
『 名門!多古西応援団 』(めいもん!たこにしおうえんだん)は、1984年から1992年 月刊少年マガジン 連載された所十三先生原作の青春アクション漫画です。
本編内容――胡女浩司は、女ばかりの家庭に育った反動で、男を磨くため応援団に入部を希望する。しかし、入ってみると、そこは軽薄な団長を筆頭に、団員もお気楽に過ごす部であった。
それを知り落ち込んだ胡女であったが、この多古西応援団員五人が、実はどのメンバーも曲者ぞろいであり、それぞれの中学で名の知れた猛者であったことを知る。そして、ひとたび何か問題が起こると勧善懲悪、問題を解決するのでした。
オススメポイント――多古西応援団の面白さは、何と言っても団員五人の個性的なキャラクターと勧善懲悪のストーリー展開です。
本編は時代背景もあり、応援団VS不良、ヤクザ、米兵などの悪漢で、彼らと対しても自分を曲げず、最後には必ず相手を打ち負かしてしまう力強さが、読んでて爽快です。
それと最初は非力でやられてばかりの新入生、胡女浩司が、先輩メンバーと共に様々な問題を解決していく内に成長して、五人が卒業した後は、立派に団長を務めるという最後の方の話もよかったです。
メタルK
『メタルK』は1986年24号から33号まで週刊少年ジャンプで連載された巻来功士先生原作のSFホラー作品です。
本編内容――冥神 慶子(みょうじん けいこ)は冥神工業の社長令嬢であり、婚約者もいる幸せな日々を過ごしていた。ところがある日、その婚約者の裏切りにあい、両親とともに、自信も生きたまま焼かれて殺害される。
ところが、科学者で使用人に彼女は救われて、脳を移植されたサイボーグとして蘇り、婚約者を操っていた悪の組織に戦いを挑み、自らを復讐の道具としていくのであった。
オススメポイント――メタルKは十話しかない短編でありますが、ストーリーもよくできていて、非常に印象的な作品でした。
特にメタルKの敵のたおし方が漫画としてはあまり類がなく、サイボーグの骨格にゴム状の彼女が15歳当時の姿の皮膚を纏っているのですが、精神が高ぶるとそのゴムが高温で溶けるので、そのゴムに硫酸を混ぜてあり、それに触れたモノを殺害するというものです。
また相棒の愛犬ジェイソンもサイボーグ犬で、飼い主と共に戦うのでした。
YAWARA
『YAWARA』は、1986年から1993年まで『ビッグコミックスピリッツ』に連載された浦沢直樹先生原作のスポーツ漫画です。
本編内容――幼い時から祖父に柔道の英才教育を受けてきた女子高生、猪熊柔は、偶然出会った記者、松田に引ったくりを投げ飛ばしたところをカメラに取られてしまったことで、その才能を知られることになる。
祖父の猪熊滋悟郎は、柔を鮮烈にデビューさせたがっていたが、ライバルの存在が必須だと思いから、大富豪令嬢で、どんなスポーツでも瞬く間に優勝してしまう才能の持ち主、本阿弥さやかをライバルに仕立てるべく挑発するのであった。
その挑発に乗って、柔をライバルとして公言する本阿弥さやか。
周りの思惑をよそに、当の本人は柔道をするより、普通の女子高生のように振る舞いたがっていたが、同じ高校の男子弱小柔道部のコーチをお願いされたり、滋悟郎の策略などもあり、どんどんと柔道の道に踏み込んでいくのであった。
そして、彼女の才能が知れ渡ったことにより、世界中の柔道家に注目されて、やがて舞台はオリンピックへと向かっていくのであった。
オススメポイント――少年漫画にあって、女子柔道を初めて取り上げた本作は大ヒットを飛ばし、アニメ化もされました。
見た目は可愛らしい普通の女の子。しかし、その実態は、大きな外国人選手も投げ飛ばしてしまうほどの才能の持ち主というギャップがいいです。
またバルセロナオリンピックの時期と重なり、テレビ局も総出で、「YAWARA」を盛り上げたこともあり、当時は、漫画の人気を不動のものにしていきました。
現実世界とリンクした数少ない漫画でもありました。
ジャングルの王者ターちゃん
『ジャングルの王者ターちゃん♡』は1988年から1990年まで週刊少年ジャンプで連載されていた徳弘正也先生原作のギャグ漫画です。
本編内容――赤ちゃんの時にジャングルに捨てらえた子供は、チンパンジーに育てらてれ、ゴリラに格闘技を教えられて屈強な男として成長する。そんな彼は大人になり、密猟者から動物を守ったり、ジャングルのガイドをしたりしながら生計を立てて暮らしていた。
そんなある日、アメリカのトップモデルであるジェーンがジャングルにやって来て、ターちゃんと運命的な出会いをする。撮影中に命を助けたことから恋心が芽生えて、結婚する。
数年後、八頭身美人のモデル、ジェーンはすっかり太って、三頭身の別人に変わり、ターちゃんはジェーンに尻に敷かれながらも、相変わらずジャングルの平和を守りながら、ガイドをしたりして暮らしているのでした。
その日常を描いたのが本作です。
オススメポイント――ちょっとエッチなギャグが得意の徳弘先生が、ターザンのパロディーとして作ったのが本作です。
随所にギャグをちりばめながら、密猟者から動物を守る仕事や、部族との交流、観光客相手のガイドなどのターちゃんファミリーの日常を描いています。
人間離れした強さのターちゃんが、後に格闘大会などに呼ばれて、世界の強者のたちと戦うシリーズ『新ジャングルの王者ターちゃん♡』が後に始まります。
修羅の門
『修羅の門』は1987年から1996年、その後休載を経て、2010年から2015年まで月刊少年マガジンに掲載されていた川原正敏先生原作の格闘漫画です。
本編内容――千年間不敗の伝説の古武術、陸奥圓明流の継承者、陸奥九十九が、武者修行のために祖父の古い知人の空手道場、神武館に道場やぶりにやってくるところから物語は始まる。
神武館には四鬼竜と言われる名の知れた空手家がおり、陸奥九十九は彼らを相手に四連勝を果たす。
その九十九には、ある一つの想いがあり、「本当に陸奥圓明流が史上最強なら、この地上にいるすべてのモノと戦って、その強さを証明する」という途方もないものであった。
彼はあらゆる武術、格闘技に喧嘩を売って強者たちとの戦いを挑んでいくのであった。
オススメポイント――修羅の門は、まだ総合格闘技があまりメジャーじゃなかった時代に、それを取り上げた数少ない作品でもありました。
連載が始まった当初は、圓明流の技の多彩さ、立って良し、寝て良しの最強武術にただ単純に憧れを抱いていました。
しかし、大人になるにつれ、陸奥圓明流という、長い年月をかけて最強の人殺しの技を作り上げてきた一族の末裔が、現代にいったい何の役にたつのか?という主人公の葛藤を裏テーマを描きつつ、神様に喧嘩を売るべく地上最強の存在に挑戦していくという悲哀のある作品だという事が分かるようになりました。
ラフ
『ラフ』は、1987年から1989年まで週刊少年サンデーに掲載されていたあだち充先生原作による、青春スポーツ漫画です。
本編内容――主人公、大和圭介は高校で水泳部に入部した矢先、同学年の女生徒からいきなり「人殺し」呼ばわりされる。
彼女の名は二ノ宮亜美、彼女の実家もまた和菓子屋を営んでおり、祖父は、大和の実家の和菓子店に対抗すべく新製品の開発中に無理がたたって亡くなったことからの最前の言葉であった。
そんなわけで最初は遺恨じみた出会いの二人であったが、同じ空間で過ごしていく内に互いの魅力に気づき始め惹かれ始める。
そして、二人を取り巻く環境もまた二人を意識させていく。
水泳のライバルが恋のライバルとなり、亜美を掛けて対決するのであった。
オススメポイント――あだち充先生の青春スポーツ漫画とくれば、もう間違いはないでしょう、という内容です。
才能は有るけど、どこか問題を抱えた主人公に、完璧なヒロイン像の女の子、触れそうで触れない絶妙な距離感で物語は進んでいきます。
そして恋に、競技にライバルがいて、主人公を成長させていく。
なにより、あだち先生の癖のない絵の上手さ、独特の間を持たせたコマ割り。セリフも少なくても内容が伝わる無駄のない少年漫画の完成形というような作品です。
スーパードクターK
『スーパードクターK』は、1988年から1998年まで週刊少年マガジンに掲載された真船一雄先生による医療漫画です。※本作は医師兼漫画家の中原とほるが原案協力、万丈目喜介(まんじょうめ きすけ)が取材協力を担当している。
本編内容――その凄まじい医療の腕から、時の権力者に命を狙われることもある闇の医者一族に生まれた主人公の活躍を描いた作品です。
天才的頭脳と神業的メス捌きを持ち、数々の奇跡を起こしてきた謎の医師、ドクターK。
その神技を目の当たりにした若き医師、高品龍一はその日からドクターKに心酔するようになる。
数々の難手術を成功させながら、他の医師たちをも影響していくドクターK、しかし、彼もまた様々な出会いや事件によって彼らに影響を受けて成長していくのであった。
オススメポイント――いろんなエピソードを通して、感動させてくれるのがこの作品です。
数々の良いエピソードがありますが、中でも一番好きなのは、出会った頃は普通の医者であった青年医師が、ドクターKとの交流を通して、成長していき、ドクターKの主治医になるところです。
二人の友情と信頼関係に思わず感動してしまいます。
激烈バカ
『激烈バカ』は1988年から1994年まで週刊少年マガジンに連載されていた斎藤富士夫先生原作の四コマギャグ漫画です。
本編内容――劇画タッチの画に、顔から流れ出る体液を執拗に誇張した作風、登場人物の異常性や奇異な言動を四コマに纏めて、見るモノにインパクトしか与えない作風となっています。
当時、同じ週刊少年マガジンに連載されていたスーパードクターKなどをパロディーにしたスーパードクターYKKなどがあり、異質な作品として週刊連載の箸休めとして親しまれていました。
オススメポイント――物語としては成立してない、不条理を感じさせる四コマ漫画で、まさに『激烈バカ』という題名にピッタリの作品です。
恐らく現代では採用されないような内容になっているので、興味のある方は手に取ってみてください。
キラキラ
『キラキラ!』は、1989年から1990年まで週刊少年マガジンに掲載された安達哲作先生原作の青春恋愛漫画です。
本編内容――主人公の杉田慎平は、平凡に過ぎて行く毎日に辟易している普通の高校生であった。ある日、アルバイト先で美少女、戸田恵美里と出逢い、彼女に恋をしたことから物語は進んでいく。
彼女を追うように、家族に相談しなしに、青晶学園芸能科に転校する。そこは芸能人の卵などが通う高校で、普通の高校生として過ごしてきた杉田にとっては別世界であり、クラスメイトとの交流や恋愛事情を中心に物語は進んでいく。
そして、何時しか戸田恵美里と思いあう関係にまで発展していくが、彼女が芸能界で成功したことによる変化や、すれ違いなどで運命の歯車が狂るっていくのであった。
オススメポイント――美少女との恋愛と芸能界、思春期などをリアルに描きながら、甘く切ないストーリー展開で心に残る作品です。
結構エッチな描写もあり、ドキドキしながら読んでいた覚えがあります。
それとストーリー展開として、思いあっていながらも、なかなか結ばれない主人公とヒロインの関係も切なくてどっぷりとハマってしまいました。
終わりに
子供の頃夢中になって読んだ漫画は、今も色あせずに心の中に残っています。どの作品も思い入れが深いものばかりで、改めて振り返って見返すと、自分の中に眠る原風景であったという事を思い出させます。