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引きこもり

引きこもり生活をやめる

初めましてkitajinと申します。二番目にやめた事は引きこもりです。

 ボクは高校を中退してから17歳~19歳(1991年~1993年)の約3年近く、完全な引きこもりとして過ごしていました。その時の体験をここで話し、同じような境遇で悩んでいる人のヒントになればと考えております。(※ただし、30年前の話なので、参考程度に捉えてください)

引きこもりとは?

引きこもり(ひきこもり、英: hikikomori, social withdrawal、引き籠もり)は、仕事や学校に行けず家に籠り、家族以外とほとんど交流がない(社会関係資本を持たない)人の状況を指す。現時点では、日本の厚生労働省はこうした状態が6か月以上続いた場合を定義としている。内閣府は引きこもりの実態を把握するために、若年層(15歳〜39歳)を対象に調査してきたが、引きこもりが長期化する人が増えていることから、2018年12月、中高年層(40歳~64歳)を対象とする初めての調査を行い、中高年層における引きこもりの人は、推計で61万3000人に上り、15歳から39歳を対象にした調査若年層で推計した54万1000人より多くなっており、また、引きこもりの人たちを強引に施設に入所させ、高額の費用を親に請求する「引き出し業者」も問題となるなど社会問題となっている。様々な支援方法に共通して、本人のことを温かく受け止めて肯定し、安心感の持てる関係性や居場所を作っていくことが重要であるとされる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ボクの場合、17歳~19歳までの間、パチンコ屋、買い物、たまに友人と遊ぶ時以外は外にでませんでした。

まず言いたいのは、引きこもりとは病気ではなく、状態ということです。なので、引きこもりだからと言って、むやみにその人を責めたり、病気と決めつけるのは、逆に状態を悪化させる場合があるので、慎重に対処した方がいいでしょう。(※精神疾患の場合も含まれるので、その疑いがある場合は心療内科などの受診をしてみてはいかがでしょうか。)

なぜ引きこもりになったのか?

人間関係

高校退学の原因は不良に絡まれたことでしたが、思い返してみると、中学の頃からあった人間不信に端を発していたのかもしれません。

それが尾を引き、最終的に不良に絡まれたところで、線がプツッと切れてしまったということなのかもしれません。

人間関係のこじれが精神に及ぼす影響は大きく、特に思春期の不安定さで大きなダメージとして表れたのでしょう。

失敗を恐れている

人間関係の失敗がその後に影響して、どんどんと消極的になり、最終的に自分の殻に閉じこもってしまうのではないでしょうか。

他人から見たら、些細な失敗でも、当人からしたら大きく、また、周りの理解や助けが得られないことから孤立することはよくあります。

引きこもりは、一種の防衛本能の表れなのかもしれません。

家の中への依存

人間関係の不信、精神的ダメージにより高校を辞めて、家に閉じこもるようになると、すべてが家の中で事足りることに気づきます。

テレビやビデオ録画(当時はVHSで、テレビ番組、映画などを録画をして、何度も見直していました)、漫画やゲームなど、一度買えば、何度も楽しめるコンテンツで溢れ、それらを見たりやったりしているだけで時間は経っていきます。

親にお小遣いをもらい、パチンコをしたり、好きなモノで腹を満たしていれば、実社会に戻る必要はなくなってしまいます。

将来への不安

漠然とした将来の不安から、一歩が踏み出せないでいました。

自分に何ができるのか、一度、味わった挫折が、なかなか前に進ませようとしないのです。

心地の良い生活に慣れてしまい、そこから一歩が踏み出せず、ズルズルと時間だけが過ぎていくのです。

心の病

病院に行ってないので何とも言えませんが、ボクは小学校の頃から、発達障害の気があるような子供だったので、否定はできません。

先生の言うことを聞けなかったり、ジッとしてられなかったり、勉強に集中できない子供でした。

そして、中学の頃の友人関係のわだかまり、高校の不良に絡まれるにいたり、心の病になったのだと思います。

高校時代は朝起きるのがつらかったり、人間関係に積極的でなかったり、何をやるにも集中できず、覇気がありませんでした。

それらを複合的に見ると、軽い精神疾患ではなかったのかと考えています。

一口に引きこもりと言っても、人によって千差万別、原因があるものなのかもしれません。ボクの場合もいろいろな原因が重なって結果、引きこもりという手段を選んでしまいました。

つづきまして、引きこもりのメリットとデメリットを考えてみました。

引きこもりのメリット・デメリット

メリット

1・毎日が日曜日

2・自由を謳歌

3・心身のリセット

4・新しい可能性

デメリット

1・不規則になりやすい

2・親との関係

3・世間の目

4・将来への不安

5・不健康になりがち

6・完全なドロップアウト

7・不自由になりがち

メリット

1・毎日が日曜日

働いていない、学校も行っていないとなれば、毎日が日曜日。好きなことをして、好きなだけ寝ていられます。

考えようによっては、これはとても贅沢なことであり、羨ましいことです。

誰に急かされるわけでなく、(家族は別でしょうが)自分のペースで、毎日を組み立てることができます。

2・自由を謳歌

どこかに出かけたり、何かをしたり、好きなことを好きなだけしていられます。

お金が無ければ、無くてもできる自由を謳歌すればいいのです。

行き帰りの電車賃だけで、知らない町へ行ってみたり、目的地を決め、自転車でサイクリング、無料スポットや海や山などの自然など、いくらでも楽しめることができます。

それに現代は、スマホの中にほとんどタダのコンテンツで溢れています。

3・心身のリセット

引きこもりになる原因は人それぞれでしょうが、ほとんどの人が、何らかの精神的負担を感じて、殻に閉じこもることを選択したことでしょう。

引きこもりの期間中、精神的負担を軽くして、心身ともにリセットすることができれば、また新たな一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

4・新しい可能性

自分がどこへ進んでいるのか、何をしているのかを立ち止まり考えてみて、自分なりの答えを出す。

そういう決意を持って、次に進むことで迷いが少なくなり、力強く進んでいけるのではないでしょうか。

心身ともにリフレッシュさせて、出した答えに向かって進むんでいくことで新しい可能性が生まれるのです。

デメリット

1・不規則になりやすい

何も抑止力がなければ、人は楽な方、弱い方へ流されていきます。

好きなことを好きなだけやっていけば、他のことが疎かになり、生活が不規則になりやすいです。

不規則な生活習慣を続ければ、どこかに無理が生じ、結果、病気になりやすい体になります。

2・親との関係

親は子供のことが心配なこともあり、ついうるさく言ってしまうのでしょう。

一方、子供の方は、様々な理由から素直に意見を聞ける状態ではないものです。

このお互いの食い違いが埋まらない限り、関係が良好になることはないでしょう。

3・世間の目

世間の目は、世間より、本人たちが気にしているのではないでしょうか。

自分の中の後ろめたさが、世間の目を気にして、余計に卑屈となってしまいます。

引きこもりが家の中にいると、どうしても家族全員が世間の目を気にしてしまうものです。

4・将来の不安

一度、レールを外れてしまうと、どうしても不安が付きまといます。

周りは進学や就職と、着実に人生を進めています。それなのに、自分だけが取り残されたような気になってしまいます。

焦りだけが出て、何もできないでいると、悪循環に陥ります。

5・不健康になりやすい

不規則な生活をしていると、やはり不健康になります。

若いから大丈夫と、たかをくくっていると、その影響が体のどこかに表れます。

太ってきたり、免疫が落ちて風邪をひきやすくなったりと、体は正直です。

6・不自由になる

メリットで、自由になると言ったのと正反対ですが、引きこもりは不自由なものです。

外へ出ないのだから、当然ですよね。

それに自由と思ってやっていることも、本当は不自由になっていることもあるのです。

一見、引きこもりで自由な生活を手に入れたと思っていても、それは、閉じ込められているのと同等の自由なのかもしれません。

7・つけは必ず払わされる

引きこもりの間は楽でいられますが、人生をサボっていたつけはどこかで必ず払わされます。

特に人間関係は、生きている限り避けては通れませんし、最初のうちは苦労させられます。

上手くできているもので、「人生、楽あれば苦あり」なのです。

 メリットは、心身の負担が減ること。デメリットは負担が減ったせいで、新たな負担が生まれることではないでしょうか。 楽な方へと流れてしまいがちになること、他人の評価が気になったり、将来への不安が生まれます。それと実は、引きこもりでいることは不自由を作り出していて、そのツケを将来、払わされることを知っておくべきです。

それでは次にどうやって、引きこもりを抜け出したのかを記していきましょう。

引きこもりの抜け出した方法

家族の援助

何と言っても引きこもりは、家族との関係が重要になってきます。

若ければ、若いほど、状態が固まっていないので、手を差し伸べて、変化する可能性があります。

と言っても、口うるさく、ああしろ、こうしろというのは逆効果のようです。

ボクの場合は、高校を辞めた最初のうちは、いろいろと言われましたが、次第に諦めたのか何も言われなくなりました。

毎日の食べる物とお小遣い、寝る場所を提供してくれる家族があったおかげで、何とか引きこもりから抜け出すことができました。

周りの流れ

17~19歳と言えば、高校卒業、就職、大学進学などの人生の一大イベントがある年齢です。

当時はバブルが弾けたばかりで、「就職難が来るぞ」となどと言われ、それなら進学した方がいいのでは?とか何とか言われていた時期でしたが、僕にとっては完全に蚊帳の外の話でした。

それでも、唯一の友人からもたらされる情報は、僕に焦りを与え、自分もどうにかしなければいけないという気持ちにさせました。

時間が解決

親の庇護、周りの変化などで、徐々に、心の中にこのままではいけないという気持ちが芽生えてきました。

無料のアルバイト情報誌を貰ってくることから始まり、小鹿のように拙い歩き方で社会に出ていくことになるのでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 引きこもりになるのにもそれなりの理由があるものです。しかも、その理由も上手く説明できないのが、ほとんどではないでしょうか。実際、僕も毎日にただ疲れ、人に会いたくない、家の中が楽だというだけで引きこもっていました。そして、時が経ち、季節が冬から春になるように、自然と社会に出られるようになりました。しかし、これはボクのパターンであり、誰もが当てはまるとは言えません。これを読んだ人が、「そういうこともあったね」と思い返せるようになることを願わずにいられません。

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