改めましてkitajinと申します。ここでは2000年代に観ていたドラマについて紹介していきたいと思います。2000年代のドラマもいい作品が目白押しです。

観てきたドラマ 2000年代編 10選
ビューティフルライフ
「Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜」は、2000年にTBS系列で放送された恋愛ドラマです。
ドラマの内容――伸び悩んでいた美容師の主人公が、カットモデルに選んだのは、車いすの女性であった。彼女をモデルにして、雑誌に掲載されたことをきっかけにお互いの距離が縮んでいき、惹かれあっていく。しかし、彼女は難病に侵されており、それが原因で卑屈で自信のない性格になっていた。完全に受け入れることができずいた彼女の心を開いて、自信を持たせたのは彼の想いであったが、彼もまた様々な軋轢の中で、苦しみ葛藤していくなかで、彼女に助けられていく。
このドラマ、当時大ヒットを飛ばし、様々な社会現象を起こしました。
主人公の二人が使うバイクや車いすの売り上げが伸びたり、バリアフリーという言葉が一般化したり、美容師になる人が増えたりしたようです。
また、平成になってから民放のドラマで視聴率が40%超えたのも、この作品が初めてだったということです。
主演の木村拓哉の、プロ意識が高すぎるために人気がイマイチの美容師と、ヒロイン常盤貴子の、障害者の心の弱さからくる卑屈な性格が、物語が進んでいく内にどう変化していくのかが本当に上手く描かれている作品でした。
B‘zの主題歌「今夜月の見える丘に」も大ヒットしました。
バスストップ
「バスストップ」は、2000年にフジテレビ 系で放送された恋愛ドラマです。
ドラマの内容――仕事の失敗により、左遷させられたキャリアウーマンが、ある朝、たまたま乗ったバスで出会ったのは、しがないバスの運転手であった。運転手は彼女に一目ぼれをするが、美人で、仕事が出来るという非の打ち所がない都会の女性と、何のとりえもない片田舎のバスの運転士がどのように結ばれていくかを描いたお話です。
お決まりのパターンの話が展開されますが、そこは主演の飯島直子と内村光良の演技と脚本の良さで楽しませてくれる作品です。
ミスチルの主題歌「NOT FOUND」も作品にあっていてとてもいい曲でした。
伝説の教師
「伝説の教師」は、2001年に日本テレビ系列で放送された学園ドラマです。
ドラマの内容――やる気のない若き教師のクラスは多くの問題を抱えていた。学園はその対策に、かつて「伝説の教師」と呼ばれた男を担任として迎え、そのクラスの再建に掛かるのであった。しかし、現れた男はやることなすことがすべてデタラメ。だが、そのデタラメを貫き通す話術と行動力で、いつの間にか、問題を解決していくのであった。
思春期や学校問題など、時代を感じさせるシリアスな問題を取り上げているのですが、主演の松本人志と中居正広が漫才のようにボケとツッコみの役割でコミカルに問題を解決していくので、観ていて飽きない作品です。
ドラマの初主演になった松本人志は原案も手がけており、まさに松本人志ドラマアワーと言っていい作品でしょう。
トリック
「トリック」は、2000年に朝日テレビ系列で放送されていたミステリドラマです。シリーズになり、映画化もされています。
ドラマの内容――インチキ霊能力者や超能力者などの嘘や奇怪な事件の謎を暴くべく、自称天才マジシャンの主人公と、物理学の大学教授がコンビを組んで、謎に挑むという作品です。
作品は、シリアス部分にコメディー要素を取り入れつつ、全体的に日本的な雰囲気を漂わせています。
主人公の女性マジシャンと大学教授のやり取りを中心にコミカルに展開していき、その他登場人物も個性豊かで、かなり癖があります。しかし、事件はシリアスに描かかれて、犯人である人物は一癖も二癖もある人ばかりです。
「TRICK」は映画にもなり、大ヒットを飛ばしました。
主演のマジシャンの仲間由紀恵と大学教授の阿部寛は作中ほとんどコメディーをやっているのですが、時折、シリアスになり、まれに恋愛要素を含んでいることもあります。
やまとなでしこ
「やまとなでしこ」は、2000年にフジテレビ系列で放送されていた恋愛ドラマです。
ドラマの内容――客室乗務員の主人公は日夜、玉の輿の乗るべく、金持ち連中と合コン三昧であった。そんな折、合コンで一人の男とめぐり会う。彼は、七年前にフラれた彼女に未だに未練を引きずり、断ち切れないでいる気弱な青年。しかし、この夜、フラれた彼女にうり二つの主人公にめぐり会ったことにより、眠っていた恋心が目覚める。乗り気でなかった合コンであったが、彼女に好かれようと自分は医者であると、嘘をついてしまうのであった。
子供の頃、味わった貧乏生活から、お金持ちと結婚することが幸せであると思い続けていた主人公。しかし、本当の幸せとは、お金があることなのかと考え始めて、彼女に好意を寄せる青年の人柄に惹かれ始め、気づくのであった。
理想と現実、上辺と中身を取り扱った作品で、女性を中心に今でも多くの支持を得ています。
主演は松嶋菜々子で、彼女の傲慢で、気位が高く能力が高いキャビンアテンダント像は、多くの男性にとっては高嶺の花に見えたことでしょう。その彼女が本当の幸せに気づけたことがドラマがヒットした要因の一つだったのかもしれません。
主題歌はMISIAの「Everything」です。こちらも大ヒットを飛ばしました。
HERO (テレビドラマ)
「HERO」は、2001年にフジテレビ系列で放送されていたクライムドラマです。
ドラマの内容――自分の元にやってきた事件に対し、納得いくまで調べ上げる検事と、彼の下で働くこととなった検事事務官の事件にかかわる姿と、主人公に振り回される、彼が勤務する東京地検の個性的な面々を描き出したお話です。
型破りな検事が周りの迷惑も顧みずどんどん突っ走っていき、事件を解決する内容です。
実際は捜査権があるがデスクワークしかしない検事が、外へ出て事件を調べなおすことはないのだが、それをしてしまうのだから迷惑な話である。更に真相を解明して、事件を解決してしまうのだから大迷惑な話です。しかし、真実を追求して法に照らして裁く、法の元には誰もが平等であるという精神に則って行動していることで、誰も反論が出来ず、そこがHEROなのでしょう。
また主人公の検事と、振り回される一番の被害者である事務官の女生徒のやり取りがやがて恋に発展していくのかどうかが気になるところでもありました。続編は彼女ではなく別の事務官になるのですが、それでも、彼女の陰がちらつくストーリーとなっています。
映画も二作作られ、どちらも大ヒットを飛ばした作品です。
お見合い結婚
「お見合い結婚」は、2000年からフジテレビ系列で放送された恋愛ドラマです。
ドラマの内容――結婚のために仕事をやめた直後にフラれ、仕事と結婚相手を失った主人公と、出世するためにどうしても結婚しなくてはならない男とがお見合いすることになる。両者ともにやる気のないお見合いであったが、後日、合コンで二人は再会するのであった。運命のように二人を引き付け、相性が悪いと思っていた二人がやがて恋に落ちていくというお話です。
お見合い結婚より恋愛結婚がいいという価値観を覆すようなドラマで、ドラマ内の二人は最初からまるでお互いにときめかないが、時間が経つに従ってお互いの良さが分かるようになり結ばれるという内容です。
主演は松たか子と相手役にユースケ・サンタマリアです。コメディータッチで描かれる二人の恋の行方は、観ていてほのぼのとするドラマです。
空から降る一億の星
「空から降る一億の星」は、2002年に、フジテレビ系列で放送されたラブサスペンスドラマです。
ドラマの内容――女子大生の殺人事件の捜査を担当する刑事は、知人の誕生パーティーで、コック見習いをしている男に目を付ける。兄一人、妹一人の兄妹で生きていた刑事であったが、その妹に、殺人事件の容疑者として疑っているコック見習いの男が接近し、妹もその男に好意を寄せていることを知る。刑事は妹にお見合いをさせて幸せを願っているのだが、運命の歯車は兄の思惑をよそに二人を近づけていくのであった。
主演の刑事に明石家さんま、容疑者役に木村拓哉という異色の組み合わせの上に、サスペンスドラマという何から何まで異色作でした。そのせいかどうか分からないが、当初は相当二人の競演が話題となり、大ヒット間違いなしと思われていたが視聴率は振いませんでした。
ドラマの内容は悪くなく、それなりに面白かったけど、豪華キャストをうまく活かし切れていないドラマだったように思います。
プライド
『プライド』は、2004年にフジテレビ系列で放送されていたスポーツ恋愛ドラマです。
ドラマの内容――実業団でアイスホッケーの選手である主人公は、アイスホッケー以外はすべて遊びで、恋愛も本気になれないでいた。そんな彼の前に現れたのは、チームの母体の会社に勤めるふつうのOLをしている女性であった。彼女は二年前にアメリカに行ったきりの彼氏を待っているが、何の音さたもないという。そんな彼女に、主人公はその彼が戻るまで自分と付き合うことを提案するのであった。
アイスホッケー主軸においた愛と友情のスポーツドラマです。
主演は木村拓哉、ヒロイン役に竹内結子を配して、アイスホッケーにすべてを掛けた男と、その男に惹かれていく女性を描いた作品でした。
2000年代にしては珍しいトレンディ要素が強い作品でしたが、そこにリアルを追求して、アイスホッケーの試合などは緊迫感があり、キムタクを始めとして、俳優陣の努力が垣間見えます。
竹内結子もまた魅力的で、男性が好きな女性像を体現したようなヒロインでした。
また主題歌のクィーンの「I Was Born To Love You」もドラマに合っていてとても良かったです。
ガリレオ
「ガリレオ」は、2007年~2013年にフジテレビ系列で放送されていた推理ドラマです。
ドラマの内容――帝都大学理工学部物理学科准教授の湯川が、女性刑事、内海の依頼を受けて様々な事件の謎を科学的に解き明かしていくというストーリーです。
この作品は犯人探しというより、トリックを暴くことに重点を置いていることで倒叙ものに近く、また従来のトリックを解き明かすときに使われる探偵の推理力や犯人のアリバイや証言の嘘というモノに頼らず、あくまでも科学的アプローチで事件を解決するドラマというのは、日本では珍しい作品でした。
主演の科学者に福山雅治、相手役の刑事に柴咲コウで、二人のコンビのやり取りも楽しく事件以外の楽しむ要素となっています。
まとめ
2000年代は、時代としてはバブルが弾けて十年。日本の景気も底冷えしていて、この先どうなっていくのだろうという不安が色濃くなってきた時代です。そんな中で時代を映すドラマは何を訴えようとしていたのかを見てみると、全体的に「地に足を付けて生きよう」といったようなことを言っているような気がします。それと、リアルさを追求していく向きが強くなったような気もします。役者の演技はもちろん、ドラマの設定や背景、世界観をより現実に近づけていくようになったのも2000年にはいってからではないでしょうか。刑事が拳銃を撃ちまくるドラマを見なくなったのもこれくらいからです。