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パチンコ

パチンコ屋で見かけたゴト行為

現在でも暗躍しているようですが、二十年前くらいのパチンコ店は多くのゴト行為の的にされていました。ボクの勤めていたパチンコ店は田舎の小さな ホールでしたが、そんな小さなホールでも、全国からゴト師たちがやってきて、ゴト行為が頻繁に行われていました。そんな中で、印象的な出来事をいくつか紹介していきたいと思います。それでは、どうぞ。

パチンコ
UnsplashSusann Schusterが撮影した写真

ゴト行為とは、パチンコやスロットで、不正な方法を用いて出玉やコインを出して利益を得る犯罪行為の総称です。

遭遇したゴト 10選

ハーネスゴト

ハーネス事とはパチンコ台の後ろの基盤についているハーネスという部品を交換して受信機を付けて、それを遠隔操作することで、大当たりを強制的に出せるようにするゴトです。

パチンコ・パチスロ両方ともに被害があり、一度交換できれば、店側が気づくまで不正に利益を得ることが出来ます。

昔働いていた店で、海物語につけられたハーネスがによって、ありえない挙動で大当たりくり返した台があって、何日もそれが続いていたのでおかしいということになっていろいろ調べた結果、らハーネスが交換されていることに気づいたということがありました。

結局このゴトは捕まることなく、ハーネスを取り換えることと鍵を全部交換することで収まった記憶があります。

裏基盤ゴト

基盤取り替えゴトというのは、台の裏にある基盤ごと取り換えてしまうというゴトです。

一度交換すれば、特定の打ち方をしたり、何らかの操作をすれば、自分たちにしか気づかないように設定ができ、大当たりを強制的に演出できます。

交換方法としては、新台入替の時に、業者を抱き込んだり、店の人間を抱き込んだり、昔なら、深夜店に忍び込んで、基板を取り替えるという荒業もやっていたと言います。

現在でも、ゴトと言えば、基盤取り換えが主流であり、ゴト師たちの収入減になっていると言われています。

ピアノ線ゴト

針金ゴトというのは、針金を賞球口から突っ込んで、不正に大当たりのアタッカー(玉が入ると、賞球が出る扉)を開いて、玉を不正に入れるゴト行為です。

現在は、そんなことをすると、台から警告音が鳴り響き、すぐに店員に気づかれてしまうのですが、そういうふうな装置が付くようになったのも、この針金ゴトが横行するようになったからです。

逆に言うと、昔は大当たり状態でなくても、賞球口に玉が入れば、問題なく払い出しされていました。ですので、店員をしていた当時の店では、閉店時に大当たりの権利が残っている場合、一回だけ大当たりの保証があり、賞球扉を手で開けて、玉を入れて一回の大当たり分を保証してあげていました。

磁石ゴト

磁石ゴトは一番典型的なゴト行為であり、誰でも思いつき、実行できたゴトではないでしょうか。

やり方としては、外からガラス板に磁石をつけて、玉を操作して、大当たりの V ゾーンに入れます。特に一発台や羽根モノ台が全盛期の頃は流行ったようです。

因みに一発台とは、漫画カイジにある『沼』のような台をさします。幾つもの穴を通過して、最終的に大当たりの穴に入ればいいというシンプルかつギャンブル性の高い台ですが、様々な不正が多い事と、店側としては利益が計算しづらいという理由から自然淘汰されてしまいました。

様々なモノに磁石を仕込んでおいて、玉が役物に入る時を見計らって近づけて大当たりを発生させます。

しかし、磁石を近づけるとガラスが曇るや警告音が鳴り響くなどの対策が取られており、既に絶滅したゴト行為ではないでしょうか。

台揺らしゴト

台揺らしゴトとは、これまた、羽根モノ台や一発台がホールにあった時代に横行した不正行為ですが、V ゾーンに入るかどうかの時に台を揺らして玉を V ゾーンに強引に入れると言う行為をいいます。

実際にどうすればいいのか、実践したことがないのでよくわからないのですが、実際にやっていた人間がいて、見事に出玉を増やしていました。

ドンピシャのタイミングで V ゾーンが来た時に 大当たりはさせられることができるようです。羽モノ台の『ファインプレイヤー』や『レレレにおまかせ』などで、このようなことが横行していました。

しかし、これもまた震動センサーがつくようになり、台を叩いたりすると、ブザーが鳴って台の枠のランプが点滅しだします。

油ゴト

油ゴトもまた古くからあるゴトの一つで、古典的な方法です。実に簡単で、玉に油を塗ればいいだけです。

これをすることにより、玉の滑りが良くなって、入賞口に入りやすくなるのです。というのが、パチンコ台は釘調整が命であり、大方の店は釘を締めて、利益を出すのですが、玉に油を塗るだけで、入賞の難易度が下がるというのだから驚きです。

実際にどれくらい差があるのかは分かりませんが、一つだけ確かなことは、このゴト行為をした後は台が油まみれになるので、すぐに発見されてしまうという欠点があります。

しかも、これも羽モノや一発台のような台でないと効果が薄いというのも難点で、ボクも一回しかお目に掛かった事はありません。

体感機ゴト

体感機ゴトというのは流行ったのは吉宗での時でした。

体感機ゴトというのは、超簡単に説明すると、スロットの大当たり抽選はレバーを叩いた時に決まっていて、その大当たり抽選をランダムにやっているものを大当たりのタイミングを掴むことによって、大当たりが引けるようになるというものです。

しかし、人間の動作では、どうしてもズレが生じるので、低周波治療器を使ってその乱数を把握するというものでした。そういうことを知っている人間にとっては、造作のない事かもしれませんが、いろんなことを考えるものだと思ったものです。

他店のスロットコインを使う

他店のスロットコインを使うゴトというのは、潰れた店のコインや原価率が違うコインを使ったり、ゲームのコインなどを用いプレーするものです。

誰にでもやれて、罪悪感も少ないのが特徴ですが、 やれるのは度胸だけであればいいです。だけど、証拠が残るので、すぐバレるのが特徴です。

結局、自分の入れたコインはホッパーに残り、後に払い出しで自分の手元に戻ってくるのです。

また、ボクの働いていた店では、ホッパーにコインが溜まるとエラーとなって店員がコイン回収しなくてはならず、(現在はホッパーから出たコインは別の場所に流れていく仕組みになっています)それでバレるか、または交換時に、メダルカウンターに流している時に店員に見つかるというパターンでした。

知らない間にドル箱にメダルが溜まっているというようなこともあり、殆ど全部が他店の見た事も無いコインだったなんて大胆な奴もいました。

クレマンゴト

クレマンとは、スロットのコインの入れる穴に専用の機会を差し込むとクレジットが満タンになるというゴトです。

これはなかなか気づかれにくく、クレジット一回で大当たりすれば二度と使わずに遊べるので気づかれにくい特徴がありました。

しかし、どこの世界にも欲深がいるもので、クレマンを使い、大当たりを出さずにコインを排出させて早めに利益を得たいがために店員にバレるということになりました。

ホッパーゴト

ホッパーの払い出し口にセルを入れ不正にコインを払い出すというゴトです。

昔のパチンコ店は、ホッパーにコインが無くなると手動でコインを追加していたので、大当たりしてない客に呼ばれて、ホッパーにコインが無くなり補充していたので、なんだかおかしいと思っていました。

また当時は、大当たり回数も台上に表示されるデータカウンターが設置されてなかったので、大当たりしてないお客が、いつの間にかコインをドル箱にコインを詰めて交換に来るのです。

最後に

パチンコは20兆円産業と言われており、金があるところには犯罪がつきものであり、多くの犯罪が繰り広げられきました。昔、パチンコ店に勤めていたころは、本当に血なまぐさい事件もあり、僕が働いてた店では、ゴト師を見つけても声をかけるのではなく警察を呼べと言われました。現在では、機械も進化して、ゴト行為などなくなったと思いきや未だにあるということです。今後、スマートパチンコに変わるということで、ゴト師も年貢の納め時かどうか個人的に興味があります。

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